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Corporate Learning & Development

企業内教育、e-learning、人事などなど

危機感アプローチとワクワク感アプローチ

日々企業の人材開発・教育担当者とお話する中で、「もっと社員が自主的に能力開発に励んでほしい。どうすれば自発的・自律的に学んでくれるのか」という声を数多く伺います。

中小企業の教育担当者の方は大体が、採用含めたその他業務も兼任している中で、育成のお仕事をされています。

そのため、

・各階層ごとに能力要件を設定した上で

・何をどのくらいの期間に学んでもらい

・学習進捗を適切に評価し、学習を促す

という仕事に十分な時間が割けないことが多いのが現状でしょう。

教育担当である自分がお膳立てをしなくても社員自らが学んでほしい、とはいえ自主性に任せるだけではなかなか動かない。。。そんなお悩みは尽きないのかもしれません。

最初は危機感アプローチで強制力を作ることが大切

終業後や休日に勉強会や外部のスクールに通学し自己研鑽に励んでいる人は別として、そうでない方に自主的に学んでほしい場合は、逆説的ですが、最初は危機感に訴えることが大切です。

例えば新しい研修ツールやeラーニングツールを導入することを決定した場合、必ず対象者を集めて説明会を実施することをお勧めします。

そしてその説明会においては、単にツールの活用方法だけを伝えるのではなく、

①「なぜ」、「今」これまでよりも社内教育に力を入れるのか(その背景として自社を取り巻く経営環境がどのように変化しているのか、このままの成り行きの未来になった時の自社に対する危機感の説明)

②その上で社員一人一人がどのような意識と能力を身につけていく必要があるか(それがない場合、自分自身の給料が下がるあるいは仕事自体がなくなる可能性もある等)

③そのための、社員が成長していくための支援制度は会社としては用意していく。第1弾としての今回のツールの導入である

④なぜこのツールを選択したのか、具体的にどのように活用して欲しいのか

ということを丁寧に伝える必要があります。

その上で、各人に対し、「何を」、「どういう順番で」、「どのくらいの期間で」学んでもらう必要があるか、それらを説明し絶対に達成する目標として認識してもらいましょう。

将来的には危機感を超え、学ぶ・成長することのワクワク感への訴え

一方で、ずっと危機感だけでは学ぶことへの精神的負荷は大きいですし、長期的に学びを継続することは難しいでしょう。

ただ、学ぶことと業務での成果がしっかり関連している場合、徐々に学んだことが業務での成果、あるいは周囲との関係性向上など様々な面で効果が上がってくるはずです。

そこでしっかりと学んだ内容と成果が結びついていることを評価し認めてあげることが大切です。これにより学びの好循環が回りだします。

私自身、通学制スクールへ通ったこともありますし、企業研修を設計し研修受講生の行動変容のお手伝いを4年弱担当していたので実感として思いますが、年齢がいった大人であっても、新しいことを学ぶ知的好奇心が全くない人は存在しません。

好奇心旺盛における差はあっても、新しいことを知り、能力を高めること、そしてそれがより良い仕事を行うことにつながっていくことの楽しさを知った人は、どんどん学びに貪欲になりより大きな成果を上げていきます。

 

このような好循環を回していく上ではやや精神論のようなお話になりますが、教育担当者の方が、

・人はみんな学習意欲をどこかで持っている

・みんな根本ではより良い仕事をしたいという気持ちがある

といったように、社員一人一人の可能性を信じることが不可欠だと個人的には思います。